帯域制限をかけてみる
以前のブログに書いたように、CentreCOM GS900M V2シリーズを利用して、帯域制限をかける設定を行ってみた。
準備した機器はCentreCOM GS916M V2である。
CentreCOM GS900M V2シリーズで帯域制限をかけるには、ポリシーベースQoSを利用する。(WikipediaによるQoSの解説)
どのようなフローでQoSが実装されるかは、以下の図を参照して下さい。
この図は、アライドテレシスのCentreCOM GS900M V2シリーズ コマンドリファレンス 2.3.2に掲載されている図です。
QoS Policy(QoSポリシー):ポリシーベースQoSの中心部になります。
Traffic Class(トラフィッククラス):最大帯域幅、送信の優先度を設定します。
Flow Group(フローグループ):パケットのフローをグループ化します。
Classifier(クラシファイア):IP、TCP、UDPなどを制御を設定する。
Switch Port(スイッチポート):ポートへの割り当て。in、outもここで設定する。
詳細はコマンドリファレンスを読んで下さい。
私が設定した内容は、入力に対して帯域を20Mbyteに制限です。
この設定が実際に反映されているか確認してみました。
スループットを測定
右図の通ような簡単なネットワークで実験をしてみました。
GS916Mv2は共に6番ポートに対して、入力に対して帯域を20Mbyteに制限をかけた。
windows系でスループットが測定出来るフリーソフト「NetMi」を利用しました。
まず、帯域制限をかけていないポートでの測定。端末A→端末Bに対して
送信と受信がほぼ同じ(平均受信もしばらく立つと平均送信に近づく)
次に、帯域制限をかけたポート(6番ポート)での測定
送信に対して、受信は、帯域制限をかけた値(20Mbyte)に近い。
端末B→端末Aでも同等の値がとれた。
このデータは、UDPでのスループットなので、TCPでのヘッダーを考慮すると、実際は値が大きくなると思われます。(理由は前回のブログを参照して下さい。)
予想された値の範囲だったので、この設定で本番環境で利用してみたいと思います。
ひとまず、帯域制限の設定は終了します。
注意点
帯域制御を設定する時に、入力、出力共にかけたい場合、1つのポリシーで2つ設定しても反映されません。それどころか、帯域制限がかからない状態になるようです。
例えば、6番ポートに対して入力、出力の制限として、「
SET QOS POLICY=1 INGRESSPORT=6 EGRESSPORT=6
」としても反映されませんが、入力自体はエラーとなりません。
エラーとならないので、入力・出力とも設定が反映されたと思ってしまいますが、両方とも反映されません。
入力・出力共に帯域制限をかけたい場合は、「SET QOS POLICY=1 INGRESSPORT=6
」「SET QOS POLICY=2 EGRESSPORT=6
」とポリシーを2つに分けないと反映されないようです。
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください。
[…] 前々のブログ、及び前のブログに記載した、帯域制限の実験を経て、本番環境で利用を開始した。 […]